勤務医部長就任挨拶

小児科医の視点も反映した勤務医部会活動に

勤務医部長 原田 佳明

長らく勤務医部長を務められた鶴田一郎先生に代わり、11月より大阪府保険医協会勤務医部長に就任しました原田佳明です。勤務医部会にはじめて参加したのは15年程前となります。以降、毎月第2火曜日夕方に勤務医部会に出席し、部員の諸先輩方と議論させて戴いています。2004年と2006年には勤務医実態調査を実施し、その結果を勤務医LETTERと日本医療病院学会誌に掲載致しました。アンケートに際しては会員の皆様には多数のご協力を賜り感謝しております。
2014年には勤務先で5年半務めた病院長を辞し、現在は病院運営を離れ、小児科臨床と感染管理、医療安全を中心に勤務しています。病院長時代に、病棟建替、チーム医療推進、フィルムレス化、収益改善に取り組みました。勤務先で20年前から病児保育所の運営に関わり、2013年から全国病児保育協議会大阪支部長を務めています。勤務医部会の活動に反映できればと思います。
2014年6月医療介護総合確保推進法の成立に伴い、医療法等の一部を改正する法律(改正医療法)が、6月18日の参議院本会議で可決、成立し、2015年10月には医療事故調査制度がスタートします。全ての医療機関に丁寧なインフォームドコンセントが必要とされます。
また、同時期に設立された社団法人日本専門医機構の専門医制度整備指針を読むと、専門医制度改革は個々の学会だけでなく、全ての医療機関や医師に影響があると思われます。専門医の取得や更新にはある程度の臨床規模が必要とされ、病院診療科の選択と集中と淘汰が進行すると思われます。標榜する専門医の取得や更新のために、米国や欧州のattending doctorやgroup doctorのような制度も必要とされるかも知れません。中小病院が並立する日本の医療風景も変わって来るものと考えます。

保険医協会勤務医会員制度は1988年にスタートし、保険医年金や保険医賠償責任保険や団体定期保険など、各種共済制度を利用できます。大阪府保険医協会が発行する雑誌や新聞や開業支援なども好評をいただいています。今後もより魅力的な勤務医部活動ができるよう、微力ながら尽力する所存です。何卒宜しくお願い致します。


2014年12月05日