開業医の面白さ

淀川区 うらいさみ整形外科
浦勇 武志

 平成16年3月に開業してから、はや1年半が経ちました。

開院した当初は、患者数も少なくてハラハラしたものです。しかし、一人一人に説明する時間も十分にあり、開院時のモットーであった懇切丁寧を徹底することができました。最近は少し忙しくなり嬉しい限りですが、十分に話を聞いてそして説明しているか、懇切丁寧は徹底できているか、と自己反省している次第です。

開業医の仕事の一つにレセプトがありますが、この業務の大変さを痛感しました。レセプトに関しては、知らないことが多すぎました。何回、保険医協会に電話して教えていただいたか、数え切れません。心から深謝しております。 また、レセプトは必ず減点されますが、単純に病名漏れなどのミスもあれば、まったく理解できない、腹立たしいケースもあります。患者様に対して最高の技術を提供しても、何ら根拠無く減点されたときには、”狐と狸の化かし合い”と思いました。2006年から再び診療報酬が減少するそうなので、いかに対策すべきかと頭を悩ましております。

医療機関を受診する主訴を調べると、全診療科を含めて、一位が腰痛、二位は頚部痛、三位が膝などの関節痛、だそうです。

整形外科にとっては嬉しい話でありますが、どの世界にも勝ち組と負け組があり、良い治療成績を上げることが鍵かと思っております。整形外科医の使命はQOLのアップです。開業して保存的治療に徹するようになりましたが、色々と工夫して加療しております。そのなかで、保存的治療も非常に効果があると実感できていることが、さらなる今後のモチベーションとなっております。

初心を忘れずに、これは医師になった時の初心と、開業医となった時の初心の両者ですが、そして常に向上心と探究心を失わないように勤務を続けたいものです。

[勤務医ニュースNo. 70:2005年12月15日号に掲載]