第14回 新型コロナワクチンの種類と特徴について
勤務医レター152号 2021.9.25発行
新型コロナウイルスのデルタ株が世界的に流行するなか、日本でも第5波が到来し過去最大級の感染者数となり、医療崩壊の危機にあります。政府は全国民分の新型コロナワクチンを調達したと言いながらも、7月中旬から供給不安定となり、8月以降は65歳未満への接種が滞っている状況です。そうした厳しい環境の下でも、保険医協会の先生方をはじめ、地域の医療・介護施設では、感染のリスクを抱えながらも全力で発熱外来の対応や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療にご奮闘されていることに心から敬意を表します。私たち保険薬局においても、万全の感染対策を行いながら、処方箋調剤・在宅訪問・医薬品販売で地域医療に貢献しております。
今回は、新型コロナウイルス用ワクチンの種類と特徴について、私見も交えてご紹介したいと思います。
新型コロナ用ワクチンの種類について
① mRNA脂質ナノ粒子ワクチン
ウイルスの抗原タンパク質(スパイクタンパク)の塩基配列をコード化したmRNAを細胞内に到達させるために、脂質ナノ粒子(LNP:Lipid NanoParticle)に封入したワクチンです。日本で特例承認されている、コミナティ筋注(ファイザー)とCOVID-19ワクチンモデルナ筋注(モデルナ/武田薬品)がこれに該当します。ヒトの細胞内にmRNAが到達すると、細胞内に存在するリポソームによりmRNAから抗原タンパク質であるスパイクタンパク質が合成されます。そして、それが標的抗原となって免疫反応が起こり、新型コロナウイルスに対する抗体が産生されます。脂質ナノ粒子がワクチンに使用されるのは、新型コロナウイルス用が初めてですが、トランスサイレチン型家族性アミドイドニューロパチーの治療に用いるRNA干渉治療薬(オンパットロ点滴静注、Alnylam Japan)では、主成分である合成二本鎖sRNAを細胞内に到達させるための手段として脂質ナノ粒子が用いられています。国産では第一三共もmRNAタイプのワクチン開発を行っています。
② 組換えウイルスベクターワクチン
このタイプは、ヒトに対して病原性が無いか、または弱毒性のウイルスベクター(運び屋)に抗原タンパク質の遺伝子(DNA)を組み込んだ(組換えウイルス)ワクチンです。ベクターに用いるウイルスとしては、アデノウイルス(アストラゼネカ、ヤンセン/ジョンソン&ジョンソン)、センダイウイルス(IDファーマ)などがあります。このタイプはmRNAワクチンとは異なり、ヒトの細胞の核内に入りヒトのDNAの一部に抗原タンパク質のDNAが組み込まれます。ウイルスベクターを用いたワクチンの実用化は、新型コロナ用が初めての試みです。
③ DNAプラスミドワクチン
抗原タンパク質の塩基配列をコードしたプラスミドDNAを、そのまま生体に投与するワクチンです。プラスミドとは、大腸菌などの細菌や酵母の核外に存在し、細胞分裂によって娘細胞へ引き継がれるDNAの総称のことで、染色体のDNAとは独立しています。プラスミドワクチン自体がアジュバンド(免疫増強剤)としても作用することから、液性免疫だけでなく、細胞性免疫も起こす特徴があります。日本では大阪のアンジェスがこのタイプのワクチンを開発しています。
④ 組換えタンパク質ワクチン
ウイルスの構成成分である抗原タンパク質を昆虫細胞や哺乳動物細胞で産生・精製したワクチンです。ワクチン接種後は、抗原タンパク質が細胞外から取り込まれ、ペプチドに分解され、主に液性免疫を誘導します。このタイプのワクチンは、外国製の季節性インフルエンザワクチンで多くの使用実績があります。このタイプの新型コロナワクチンは、武田薬品が山口県の光工場で生産を予定しているNovavax社製(米)と、Sanofi社(仏)などがあります。国内では塩野義製薬もこのタイプのワクチンを開発しています。
⑤ 組換えウイルス様粒子(VLP:Virus Like Particle)ワクチン
新型コロナウイルスのゲノム情報を含まない外殻のタンパク質のみを微生物や昆虫細胞、植物で産生・単離・精製したワクチンです。ワクチン接種後は、抗原タンパク質が細胞外から取り込まれ、ペプチドに分解され、主に液性免疫を誘導します。VLPタイプのワクチンは、既にB型肝炎ワクチン、HPVワクチンなどで実用化されています。新型コロナ用では、田辺三菱製薬のカナダの子会社であるMedicago社が開発しています。
⑥ 不活化ワクチン
ウイルス自体を培養し、ホルマリンや加熱処理、紫外線照射などでウイルスの感染性や病原性を消失させたものです。ワクチン接種後は、ウイルスの成分が自然免疫を誘導するとともに、抗原タンパク質が細胞外から取り込まれペプチドに分解されて、主に液性免疫を誘導します。このタイプのワクチンは、既に国産の季節性インフルエンザワクチン、日本脳炎ワクチン、ポリオワクチン、ヒブワクチンなどで実用化され多くの使用実績があります。日本ではKMバイオロジクス(旧化血研)が新型コロナ用ワクチンを開発しています。
新型コロナ用ワクチンと言っても、以上のように6種類ものタイプがあります。一般的にワクチンとは、抗体を作るために一定量の抗原を皮下または筋肉内に注射しますが、mRNAやDNAを用いる核酸タイプのワクチンは、抗原そのものを注射するのではなく、抗原の設計図となる核酸を注射することで、ヒト体内で抗原となるスパイクタンパク質が産生されます。よって、同じ量のmRNAやDNAを投与しても、必ずしも同じ量のスパイクタンパク質が産生されるとは限らず、それが抗体産生能力とも関係することは注意すべき点ではないかと思います。
後述しますが、ファイザー製のワクチン(コミナティ筋注)は、モデルナ製(COVID-19モデルナ筋注、以下モデルナ筋注と略す)よりも非常に高い抗体産生があることが明らかとなっています。それは裏返して言えば、コミナティ筋注の方がより抗体産生の原料となるスパイクタンパク質を産生しているとも言えるのではないでしょうか? COVID-19による心筋炎や心膜炎が報告されていますが、それに新型コロナウイルスのスパイクタンパク質が関与しているのではないかという説もあります。もしそうであれば、過剰なスパイクタンパク質が体内で産生されることは、ワクチン接種後に起こっている重篤な副反応と関連があるかもしれません。これを裏付けるように7月にコミナティ筋注の添付文書が改訂され、「ワクチン接種後に心筋炎、心膜炎が報告されている。」ことが追加されました。
mRNAタイプのワクチンの製剤的特徴について
現在わが国で使用されているコミナティ筋注とモデルナ筋注の添付文書(文献:1、3)、審査報告書(文献:2、4)、海外文献(文献:6)などから、2種類のワクチンを比較してみたいと思います。
① mRNAワクチンの構造について
mRNAワクチンの構造は、図1のように脂質ナノ粒子の中にmRNA存在しています。図2は電子顕微鏡でワクチンを撮影した映像ですが、ワクチンの大きさとしては、約60~100nmです。脂質ナノ粒子の中でmRNAがどのような状態で存在しているのかというと、図3に示すように水の円柱の中にあることが提唱されています。これら基本的な構造は、コミナティ筋注とモデルナ筋注の両方で共通しています。

図1 mRNAワクチンの構造
出典:文献5

図2 mRNAワクチンの電子顕微鏡映像
出典:文献6

図3 脂質ナノ粒子中のmRNAの状態
出典:文献6
② 主成分のmRNAについて
両ワクチンとも日本国内での一般名称は「コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-Cov-2)」です。コミナティ筋注の一般名は「トジナメラン」で4284個のヌクレオチド残基からなる1本鎖RNAです。モデルナ筋注の一般名は「CX-024414」で、核酸残基数は公表されていません。生体内に投与されたmRNAは、細胞内のRNA分解酵素(リボヌクレアーゼ)によって、容易に分解されることから、酵素による分解を抑えるためにmRNAの一部が修飾(核酸を修正する)されます。両ワクチンでは共通して、986番目のアミノ酸をリシンからプロリンに、987番目のアミノ酸をバリンからプロリンに変換するよう核酸配列が修飾されています。モデルナ筋注のヌクレオチド残基数は明らかにされていませんが、核酸の修飾部位が同じことから、両ワクチンの主成分はほぼ同一に近いものであることが推察されます。
③ 脂質ナノ粒子を構成する成分について
医薬品の主成分を確実に患部に到達させるための技術としてドラッグ・デリバリ・システム(DDS)があります。脂質ナノ粒子はDDSの一種でmRNAを細胞内に到達させるための輸送体です。脂質ナノ粒子を構成する成分には以下の4種類があります。構造式(図4)をご覧いただいたら分かるように、両ワクチンで使用されている脂質ナノ粒子を構成する成分は極めて類似しています。また、構成量(モル比)も類似しています(表1)。
表1
成分の役割 | コミナティ筋注で使用されている成分の名称 | モル比 | モデルナ筋注で使用されている成分の名称 | モル比 | |
イオン化可能なカチオン脂質 | mRNAの脂質ナノ粒子内への封入、細胞への取り込みを調節 | ALC-0315 | 46.3 | SM-102 | 50.0 |
ヘルパー脂質 | 脂質ナノ粒子表面膜形成の安定化 | DSPC | 9.4 | DSPC | 10.0 |
脂質ナノ粒子の膜融合性の増強 | コレステロール | 42.7 | コレステロール | 38.5 | |
ペグ脂質 | ワクチンと血漿タンパク質との相互作用を抑制 | ALC-0159 | 1.6 | PEG-DMG | 1.5 |
注)文献6から廣田が作成

図4 脂質ナノ粒子を構成している成分の構造式
注)BNT162b2はコミナティ筋注の治験コード。mRNA-1273はモデルナ筋注の治験コード
出典:文献6
さらに、薬剤のpHと浸透圧は、コミナティ筋注がpH6.9~7.9、浸透圧1.5~2.2で、モデルナ筋注はpH7.0~80、浸透圧0.9~1.3です(文献1,3)。以上のことからコミナティ筋注とモデルナ筋注は、製剤的には極めて類似していると推察されます。
④保管管理と接種前の調製について
この条件が両ワクチンで最も異なる点です。未使用時の保管条件では、コミナティ筋注は-70℃(最長6か月)に対し、モデルナ筋注では-20℃(最長6か月)と凍結保存条件に大きな違いがあります。ワクチンを解凍した後は両ワクチンとも、2~8℃の保冷庫で最長30日間有効です。室温に戻した場合は、コミナティ筋注は2時間以内に生理食塩液1.8mLで希釈し、希釈後は6時間以内に使用する必要があります。一方、コミナティ筋注では室温で最長12時間まで使用できます。
投与量、対象年齢と投与間隔について
コミナティ筋注は、12歳以上に対して1回30μg(0.3mL)を3週間の間隔で2回接種します。モデルナ筋注では、12歳以上に対して1回100μg(0.5mL)を4週間の間隔で2回接種します。
すでに両ワクチンで使用されているmRNAと脂質ナノ粒子がほぼ同じであると紹介しましたが、投与量的には、モデルナ筋注はコミナティ筋注の3.3倍投与していることになります。この事は次に紹介する抗体産生や副反応の違いとして現れていると考えられます。
海外第Ⅲ相臨床試験結果と国内第Ⅰ/Ⅱ相試験結果について
海外における第Ⅲ相臨床試験は、今日のようなデルタ株などの変異株が出現する前の試験であることから、現時点の感染状況でも同様の発症予防効果が期待できるかは不明ですが、昨年の海外での2~4万人を対象とした臨床試験では、コミナティ筋注の発症予防効果は95.0%(95%信頼区間:90.3~97.6)、モデルナ筋注では94.1%(同:89.3~96.8)とほぼ互角の結果でした。
ワクチン接種による抗体産生は表2、3のとおりで、国内試験ではモデルナ筋注に比べコミナティ筋注の方が極めて高い抗体産生能力があることを示しています。モデルナ筋注の方がコミナティ筋注よりも3.3倍の量を投与しているにも関わらず、コミナティ筋注の方がより高い抗体産生能力を発揮している理由は定かではありませんが、筆者の推察するに、コミナティ筋注ではより厳密な温度管理をしていることから、ワクチン接種時にmRNA脂質ナノ粒子の分解がかなり抑えられているのではないかと考えています。一方、モデルナ筋注では最初から希釈されており、しかも超低温でないという利便性があることは、それはワクチンの失活を当初から見越して投与量を多目設定していることが伺えます。製剤的にはほぼ同じにもかかわらず、3.3倍の量を投与しても中和抗体の上昇がコミナティ筋注の48.1(日本人データ)に対して、モデルナ筋注では21.7(同)と半分以下という結果は実に興味深いものがあると思われます。
実際にどれだけの中和抗体が産生されれば、実社会でCOVID-19の発症予防効果が期待できるのかについては、明確なエビデンスは未だ無いと思いますが、海外での第Ⅲ相臨床試験結果を見る限りにおいては、両ワクチンとも同等の発症予防効果を示していることから、コミナティ筋注においては、結果的に過剰な抗原タンパク質(スパイクタンパク質)を産生している可能性があり、このことは次に述べる安全性とも関連があると筆者は考えています。
表2 【コミナティ筋注】
海外C4591001試験 | |||
例数 | GMT(95%信頼区間)
(2回目接種後1か月) |
GMFR(95%信頼区間)
(2回目接種後1か月/1回目接種前) |
|
全年齢 | 167 | 316.1(275.6~362.6) | 31.1(27.2~35.5) |
18~55歳 | 80 | 399.4(342.1~466.2) | 39.4(34.0~45.6) |
56~85歳 | 87 | 255.0(205.7~316.0) | 24.9(20.2~30.9) |
プラセボ(全年齢) | 167 | 10.6(10.0~11.3) | 1.0(1.0~1.1) |
国内C4591005試験 | |||
例数 | GMT(95%信頼区間)
(2回目接種後1か月) |
GMFR(95%信頼区間)
(2回目接種後1か月/1回目接種前) |
|
全年齢 | 119 | 489.9(420.4~570.9) | 48.1(41.3~56.0) |
20~64歳 | 97 | 523.5(422.0~619.0) | 51.2(43.3~60.6) |
65~85歳 | 22 | 365.6(254.6~525.0) | 36.6(25.5~52.5) |
プラセボ(全年齢) | 41 | 10.6(9.8~11.4) | 1.1(1.0~1.1) |
表3 【モデルナ筋注】
海外201試験 | |||
例数 | GMT(95%信頼区間)
(2回目接種後1か月) |
GMFR(95%信頼区間) (2回目接種後1か月/1回目接種前) |
|
全年齢 | 189 | 1655.1(1563.2~1752.4) | 36.3(34.3~38.5) |
18~54歳 | 95 | 1691.9(1585.7~1805.3) | 37.1(34.8~39.6) |
55歳以上 | 94 | 1612.9(1460.0~1781.9) | 35.4(32.1~39.1) |
プラセボ(全年齢) | 186 | 47.8(45.2~50.5) | 1.1(1.0~1.1) |
国内1501試験 | |||
例数 |
GMT(95%信頼区間) (2回目接種後1か月) |
GMFR(95%信頼区間) (2回目接種後1か月/1回目接種前) |
|
全年齢 | 147 | 1731.1(1579.0~1897.8) | 21.7(19.8~23.8) |
20~64歳 | 98 | 1727.4(1549.0~1926.5) | 21.6(19.4~24.1) |
65歳以上 | 49 | 1738.3(1459.9~2069.8) | 21.8(18.3~25.9) |
プラセボ(全年齢) | 49 | 79.9(79.9~79.9) | 1.0(1.0~1.0) |
mRNAワクチンの副反応とワクチン接種後の死亡事例について
図5に海外第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験における接種後の副反応の発現割合を示しています。特徴は、両ワクチンとも2回目接種後において各副反応症状が発現しやすいことです。特にモデルナ筋注の方が2回目接種後の副反応症状が強いことです。これは国内で使用されている実感とも一致しています。

図5 海外第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験での副反応の発現頻度
注)文献2,4を元に廣田が作成
次に国内での副反応、とくに死亡事例についてご紹介します。厚労省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会ワクチン副反応検討部会において、新型コロナワクチンによって発生した副反応の分析と検討が行われています。8月25日迄の期間で、コミナティ筋注の接種後に報告された死亡事例は991件、モデルナ筋注では11件です。接種回数で見ると、コミナティ筋注は90,651,661回接種後に991件(0.0011%)の死亡が確認され、モデルナ筋注では、12,261,354回接種後に11件(0.00001%)の死亡が確認されていることになります。筆者はこの結果を元にカイ二乗検定で統計処理したところ、コミナティ筋注の方がモデルナ筋注より有意に接種後の死亡が高い結果となりました(オッズ比:12.2、p<0.00001)。
「ワクチン接種後の死亡」と「ワクチン接種による死亡」は決して同じ意味ではありません。厚労省は8月25日現在で、「これまでの死亡事例を個々に科学的に評価した結果、現時点では『mRNAワクチンとの因果関係がある』と結論づけることができた事例は認められない」としています(文献7)。しかし、誰がみてもコミナティ筋注接種後に起こっている死亡事例の方が多いのは事実です。筆者はここにワクチンによるスパイクタンパク質の過剰産生の影響があるのではないかと推察しています。いずれにしても、厚労省は疫学的な視点からの死亡事例の原因追及と真相解明のために努力して頂きたいと思います。
おわりに
今回は現在日本で使用されているmRNAタイプの2種類の新型コロナワクチンの特徴について私見も交えて紹介しました。ワクチンは疾病を予防するために用いる医薬品であることから、使用する対象は健康人のため、一般的な疾病の治療に用いる医薬品に比べ、より高い安全性が求められます。しかし、新興感染症のパンデミックにおいては、非常に短期間でのワクチン開発が求められる中で、安全性よりも有益性が重視されるのも理解されます。さらに、新型コロナワクチンによる社会免疫のエビデンスは未だ得られていませんが、少なくともインフルエンザワクチンと同様に、重症化予防効果は得られていると思います。
ワクチンの選択において、コミナティ筋注かモデルナ筋注のどちらであるかについては、抗体産生能力と投与量がより少ないという点ではコミナティ筋注ですが、ワクチン接種後の安全性ではモデルナ筋注ということになり、両者の評価は難しいところです。
来年以降のCOVID-19の感染状況については不明ですが、今後ウイルスの毒性が弱まったとしても、SARSのように根絶できる可能性は低く、インフルエンザと同様に季節性のウイルスになることも予想されています。そうした場合、新型コロナワクチンを毎年接種することが求められ、今年のように「安全性よりも有益性を重視」という訳にはいかないと思います。そのためにもmRNAタイプの新型コロナワクチンをより安全に使用するために、早急にワクチン接種後の死亡事例の原因が解明されることを期待しています。
参考文献
1 コミナティ筋注 添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/672212_631341DA1025_1_04
2 コミナティ筋注 審査報告書
https://www.pmda.go.jp/drugs/2021/P20210212001/672212000_30300AMX00231_A100_5.pdf
3 COVID-19ワクチンモデルナ筋注 添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/400256_631341EA1020_1_04
4 COVID-19ワクチンモデルナ筋注 審査報告書
https://www.pmda.go.jp/drugs/2021/P20210519003/400256000_30300AMX00266_A100_3.pdf
5 COVID-19ワクチンモデルナ筋注 医療従事者向け適正使用ガイド
6 Linde Schoenmarker et al. mRNA-lipid nanoparticle COVID-19 vaccines: Structure and stability, International Journal of Pharmaceutics, 601(2021) 120586
7 厚労省ワクチン分科会8月4日資料「副反応疑い報告の状況について」
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000816488.pdf
以 上
廣田 憲威(ひろたのりたけ)
薬剤師 修士(薬学)
一般社団法人 大阪ファルマプラン 理事長
神戸学院大学薬学部卒
長崎大学大学院薬学研究科修士課程修了
武庫川女子大学大学院薬学研究科薬科学専攻博士後期課程在学中
一般社団法人 日本社会薬学会 理事
一般社団法人 日本TDM学会 評議員
一般社団法人 日本在宅薬学会 評議員
一般社団法人 日本医薬品安全性学会 評議員
一般社団法人 淀川区薬剤師会 副会長
日本HPHネットワーク 監事