保険請求に苦労した一年
開業してこの4月で1年になります。病院勤務を定年退職してから、病院の門前で開業し、当初から患者さんが400人くらい来てくれたので安心しました。またスタッフも元病院の看護師・検査技師・栄養師・事務員で気心が知れており、病院との病診連携もすぐできるという面では恵まれていました。
しかし保険点数に関しては素人集団で、勉強をしながらの1年間でした。そこで保険医協会の講習会を受けたり、わからないことはしょっちゅう電話で聞いて教えていただきました。今から思うと初心者の質問で当たり前のことばかりでしたが、親切に教えていただきここまで来れたと思います。
一番お世話になったのは、昨年末にあった新規開業個別指導の相談です。開業してすぐに参加した保険医協会の新規個別指導の講習会では、カルテの書き方の注意点と模擬指導編のビデオから当日の雰囲気を確認し、問診、既往歴、家族歴をきっちり電子カルテに入れるようスタッフに指導しました。
開業からあっという間に8カ月が経ち、近畿厚生局から1週間前に10人の患者リストが送られてきました。早速保険医協会に連絡し、どの月のどの項目が重点的に見られるかを確認しました。特に最近の指導が①特定疾患処方管理加算2取っていれば、検査結果把握を記録し、また投薬内容に関する指導内容が書いてあるか、②看護師に療養指導を出した理由と指示内容がきちっと書かれているか等が重点的に問われると聞き、実際それが的中したのでほっとしました。実際のカルテに記入もれがあったものは後で電子カルテに書き足しました。ただし書き加えたものが指導数日前で、電子カルテに記録日が当然残るので心配でしたが、「保険医協会の講演会で整備しました」答えたところ、「指導の上で書き換えたならばいいです。正直でいいです」と言われ、1例のみチェックされ、後は「療養指導は当然きちっと書かれてますよね」と言われただけでした。
他ブースの声が漏れて聞こえてきたのですが、「家族歴が書いてない・これは重要ですよ。親が癌だったら子どもも…」、「塩分指導はどのように…」(これは講習会で聞いていたので小生のカルテは大丈夫)ということで、今回はおかげさまで無事に済んだと思います。