開業医としての苦労とやりがい

 こんにちは。平成28年に森ノ宮で内視鏡クリニックを開業した藤田といいます。開業して3年の間に感じた苦労とやりがいをテーマに書かせていただきます。
 まずは簡単な自己紹介から。私は大阪の茨木市で、サラリーマンの三男として生まれ育ちました。平成16年に山梨医大を卒業し、阪大医局に入りました。学生のころから「自分でクリニックをしたい」という夢を持ち、8年の勤務医生活ののちに、5年余りをフリーランスの内視鏡医師として活動し、平成28年に開業しました。
 医者の家系ではなく、また37歳で内科開業医としては若い年齢で開業したため、開業準備は初めて尽くしで大変でした。色んなセミナーなどで知り合った人の助けを借りて、無事開業にこぎつけました。
 しかし本当の苦労は開業してからでした。これまでの「医師」としての立場から、「経営者」としての立場になり、経理や労務も自分の責任で行わなければいけません。これまでの「医療だけをすれば良かった」身分とは全く異なる性質の仕事があまりにたくさんあります。
 開業して数か月は患者さんも少なく、経営も大変でした。スタッフ間でも色んな問題が起こります。開業して半年余りで辞めていくスタッフも出ました。周りからは「いつかは辞めていくスタッフは出てくるから、あまり悩まないで」と言われていたものの、いざスタッフが辞めていくと気分も落ち込みます。特にこれまであまり人間関係で悩んだことのない性格の私には、労務のいろんなことが一番大変でした。
 しかし、それでもスタッフや先生方、業者さんなどに支えられ、3年目を迎えることができました。患者さんも増えて、診療も自分の好きな内視鏡により特化することができるようになりました。
 開業医は大変ですが、自分の理想とする医療ができるというメリットがあります。また患者さんとの距離も近く、反応がよりダイレクトに返ってきます。その分、充実感ややりがいを感じることができます。これからも苦労が待ち構えていることを覚悟しつつ、自分の理想の医療を突き進んでいきたいと思います。
 最後にこれから開業を考えている先生へのアドバイスを。勤務医と開業医は全く異なる職業と思っておいたほうがいいでしょう。勤務医には勤務医の、開業医には開業医の、苦労とやりがいがあります。どちらが自分に向いているのか、開業してどんなことをやりたいのか(やりがいを感じるのか)じっくり考えた上で、自分の思った道を信じて進んで欲しいと思います。
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